2011/12/27

竣工写真/ The photographing










これらの素晴らしい写真は,フォトグラファーの西嶋祐二氏に撮っていただいたもの.さすがの腕前に脱帽でございます.何より心配していたのは天気でした.なぜならこの時期の加賀は,基本雨か雪がずっと続くような天候が続くのです.撮影当日は朝一で地鳴りがするほどの雷が落ち,突然土砂降りになったりしましたが,一瞬雲の合間を縫って光が土間に差し込んだり,ものすごいひょうが降ったと思ったらきれいな夕日が出たりと,お天道様も味方してくれました.

These awesome photos were taken by photographer Yuji Nishijima. The thing we worried was the weather. Because the weather of winter in Kaga is always rainy or snowy...  At this day, however it was an intense thunder at morning and then sometimes a pouring rain, we could have a sunlight it makes a beautiful shadow in doma-space even a few moment. and also it was a bright sunset sky after an intense hail. It might be God's mercy!


竣工!そしてオープンハウス/ The completion and Open-house


先日,加賀の「70歳の原風景を取り戻す改修」の竣工日を無事迎えることができました.お施主様,施工者と共に進めてきたこのプロジェクトが本当に完成したのだなという確かな実感とずっと温めてきたヒナが孵って巣立っていくような寂しさが共存したようなこの感覚.とても素晴らしいひとときを味わいました.

We had a completion of the project in Kaga. There are some emotions in our mind, a satisfaction and real feeling for the finale of this project which cooperated with a client and constructeres, and a loneliness for separation which like a baby bird leaves the nest. Anyway it was great time ever...

今回の仕事を通して本当に勉強になったことは多々ありますが,その一つが,「時間・歴史を尊重し,大事にすること.そしてそれを施しをもって次の世代へ受け継いでいくことの重要性を肌で感じたこと」です.今の世の中,インスタントで便利,短期的で今だけよければ,というモノや考え方が多くみられますが,本当の豊かさとは,時間・伝統・人情などなど 決してお金では計れないようなところにあるんじゃないかな,ということが本当に良くわかりました.

We learnt a lot of things through this project, but most impressive one was "how important to respect the time and history, and succeed it to next generation". There are many things which made by only instant and convenient, short-range vision etc. around our life, but we realized that true richness is impossible to calculate by a money price like time, tradition, humanity.



翌日のオープンハウスもおかげさまで,このようなかなりの遠方にも関わらず,遠くは東京から,京都から,計十数名もの方がいらっしゃってくれました.本当に感謝です!

more than 10 people visited and shared this atmosphere at Open-house even the faraway, ex. from Tokyo, Kyoto etc..

オープンハウスのとき,お施主様が,来て下さった方にこの家の歴史や自分の少年時代のこと,新しい姿になったこの家のことを,本当に嬉しそうに語っていたのがとても印象に残りました.それこそが僕たちにとって最高の報酬でした.

The impressive things was the client talked and explained to visitors about the history of this house, the memory of his boyhood, and this re-borned house. It was the most happy reward for us.

Web-site OPEN!


ちょっと前に遂にホームページがオープンいたしました!
製作は maru aouei さんにお願いして素敵なのを作ってくださいました.
今後どんどんアップしていきたいと思いますので,どうぞチェックしていってくださいね!

Finally our web-site was opened! This nice one was made by maru aouei design.
It will be update further, please check it out!

↓↓↓
http://tailored-design.com/

2011/12/14

完了検査/Completion of Construction


この週末、加賀の現場へ完了検査のため行って参りました。

We had a inspection for completion of Construction in Kaga this weekend.



昼は土間空間に光が差し込み、空中を飛び交う梁にくっきりと落とし美しいのですが、また,夜は夜ですごく雰囲気がありました。見上げると吹き抜けた先の小屋裏あたりが、古民家が持つ独特の暗闇に包まれており、この家が刻み込んできた歴史を肌で感じました。

In the daytime, the sunlight makes a beautiful shadow by beam into the doma space, but also there is a great atmosphere at night. When I looked up at the ceiling, the space under roof was in the deep shadow which only old house could have, and I realized the history of this house...


ダイニング側の内装工事もほぼ完了しており、白い壁に開いた大きな窓からは土間空間が切り取られます。

An interior space of the dinning, kitchen, tatami space is also finished. The window clips out the scene of doma space..




雨戸の留め方をどうするか試行錯誤していましたが、ようやく決定。シンプルでプリミティブな方法に落ち着いたのでとても良かったです。開閉したときの違いがよく表現されています。

Finally, we completed how to fix a storm shutter after repeated trial and error. What a nice is, it became a very simple and primitive one. It makes a different facade expression when OPEN/CLOSE.





夜になると雨戸の板と板の間から光が漏れ、日本の伝統的な提灯のようです。

At evening, light can be seen through the window like a traditional lantern..


土間の回廊、テーブルはこの広間の天井に使われていた板を、二階の手摺は天井の根太材を再利用して製作しました。この空間が元々持っていた歴史・時間を尊重し、後世に受け継いでいきたいという思いを表現したものです。反り、ねじれの激しい古材をきれいに貼って下さった大工さんの職人技は尊敬します!

The floor and table in doma space and a handrail of 2nd floor are made by reused ceiling materials. It came a wish to reserve and succeed the history of this space. The carpenter's technics were totally awesome because they could handle the curved and twisted old materials very well.


あとはいよいよ今週末の竣工、引き渡しと18日のオープンハウスを待つばかりです。ご都合がつく方は是非、現場にてこの時間の重み、古民家が持つ独特の空気を味わいにいらっしゃってください。お待ちしております!

The completion ceremony comes this weekend and we have a open house at 18th. Please come and experience this atmosphere!


2011/12/07

「70歳の原風景を取り戻す改修」オープンハウスのご案内


このたび,Tailored Design Lab. / テーラード・デザイン研究所が設計・監理を手がけてきた
古民家の改修プロジェクトが竣工いたします.
お施主様のご厚意により,下記日程にてオープンハウスを開催することになりました.
ご多忙かと存じますが,ご都合が宜しければ是非お越し下さい.ご講評,ご感想などいただければ幸いです.

日時:2011年12月18日(日) 10:00〜16:00
場所:石川県加賀市
アクセス:自動車/最寄りIC「加賀」
電車/最寄りJR駅「大聖寺駅」

※ 引き渡し後の開催となります.手袋・スリッパご持参の上,
見学の際はご配慮をお願い致します.
※ お車でお越しの方は,駐車スペースを確保しますので,
事前にご連絡下さい.

設計・監理:テーラード・デザイン研究所
設計協力:伊藤康行/ショセット建築設計室
構造計画:荒木美香/佐藤淳構造設計事務所
照明計画:YH
施工:(株)シモアラ
建築用途:住宅
工事期間:2011年8月〜2011年12月
敷地面積:約1,120m² 
延床面積:293.52m² (1階 192.32m², 2階 101.20m²)
改修面積:105.17m²
規模:地上2階
主体構造:木造





[設計主旨]
「この家は俺にとっての原風景かもしれない。」
上京して50年、既に70歳になろうとしている施主はそう言った。
その一言で、「築70年の日本家屋を70歳の施主の原風景として取り戻し、終の棲家とする」ことが設計のテーマとなった。しかし、70歳の施主が思い描く「原風景」と、少年時代の風景とは異なっている。

元来、不特定多数の為の「人寄せの空間」であった広間に土間を再生し、大切な人達が集う空間とした。 また、70年間家を支え続けた骨格を露わにし、朽ちてなお残る姿にまでそぎ落とした。その純化された空間は、原風景を体現するとともに、象徴性を獲得する。
一方、50年間都会で生活をしていた施主には「現代の生活空間」が必要であった。現代的な生活を担保する空間を既存家屋に挿入し、人寄せの空間とは[窓]で繋いだ。

「原風景を取り戻す」という矛盾を成立させようとすることで、空間に力を与えようとすることが本設計の意図なのである。




2011/12/06

Tailored design Log. / テーラードデザインログ



Tailored design Lab./ テーラード・デザイン研究所の徒然日記、
その名も“テーラードデザインログ”のはじまりはじまり。


 Design for Devotion”  
-ハートにダイレクトに訴えるデザイン- 


というコンセプトを掲げ、活動しています。
日々の活動をこのブログにアップしていきたいと思います。

Here is the diary of Tailored design Lab., called "Tailored design log".
We are working with a concept, 
"Design for Devotion” 
- The design knocking our heart directly-
This blog works as daily log of our activity.